MacBook Pro分解とSSD交換方法(Mid2012/Late, Early2011/Mid2010/Mid2009)

Mac
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を書いたので、今回はMacBook Proを分解してSSDに交換する方法を書きたいと思います。

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MacBook Pro(Mid2012/Late2011/Early2011/Mid2010/Mid2009)のHDD/SSD交換方法

画像はMacBook Pro(13インチ)のLate2011モデルを使って説明しますが、他の世代のモデルや15インチサイズのモデルでも手順は基本的に同じです(Retinaディスプレイモデルを除く)。

まずは、システム終了して電源を切り(しっかり電源OFFになっている事を確認しましょう)、電源ケーブルなどすべてのケーブルを取り外します。


↑MacBook Proをひっくり返して傷が付かないようにタオルの上にのせます。


↑下部ケース(裏蓋)をとめいている10本のネジをプラスドライバーを使って取り外します。


↑10本のネジはかなり小さいですが、100均などで売っている精密ドライバーセットがあれば十分です。


↑ネジ10本の内、右上の3本(赤矢印)は「長いネジ」で、その他の7本は「短いネジ」です。
また、2011/2012年モデルでは短い7本のネジの内、3本(青矢印)は「段無しネジ」でトラックパッド側の4本(緑矢印)は「段付きネジ」です。


↑「段付きネジ(画像左)」と「段無しネジ(画像右)」(肉眼ではほとんど違いに気付きません)。
(2009/2010年モデルの場合は7本とも全て共通です)


↑ネジの配置通りに並べておくと、取り付ける際に分かりやすいです。

10本のネジを外したら・・・


↑下部ケースがフリーになるので、下部ケースを上方向に持ち上げて取り外します。


↑下部ケースはアルミ素材で精巧に作られており、とても薄くて軽いのでうっかり曲げてしまわないように両手でしっかり持って慎重に取り扱いましょう。

下部ケースを取り外すと・・・


↑MacBook Proの「HDD(ハードディスクドライブ)」にアクセスする事ができます。
(静電気には注意しましょう)


↑バッテリー横の端にあるこちらがHDDです。
標準で厚さ9.5mm厚のHDDが装着されていますが・・・


↑厚み的にまだ少し余裕があるので、非公式ですが12.5mm厚のドライブまでは搭載可能です(最近は12.5mm厚のドライブ自体あまり見かけなくなりましたが、以前はMacBook Proに12.5mm厚の大容量HDDを積む改造をしている方が結構いました)。

HDDの取り外し方法

さて、まずは古いHDDを取り外すために・・・


↑ブラケットを固定している2本のネジ(赤矢印)をプラスドライバーでゆるめます。
(ネジは完全に取り外す必要はなく、ある程度ゆるめればOKです。)


↑ブラケットを取り外します。


↑ブラケットの2本のネジはブラケットに残るような作りになっています(逆さにしても落ちてこない)。


↑HDDに付いているタブを持って上方向に軽く持ち上げます。
(注意!:まだHDDにケーブルがつながっているので、勢い良く持ち上げないでください)


↑SATA(シリアルATA)のフラットケーブルによってHDDが繋がった状態なので


↑SATAのコネクタを抜くのですが、抜きづらいので片側づつ少しすき間(赤矢印)を広げ・・・


↑反対側のすき間も広げ・・・


↑SATAのコネクタを抜きます(これでHDDが取り外せました)。


↑HDDの四隅にはマウンターに固定する為のネジが4本付いているのですが・・・


↑特殊な「ヘクスローブ(トルクス)ネジ」を使用しているので、「T6」サイズの「ヘクスローブドライバー」が必要です(トルクスドライバーとも呼ばれますが「トルクス」はアメリカの会社の登録商標)。
急ぎでどうしても「T6」サイズのヘクスローブドライバーが見つからない場合はサイズさえ合えばマイナスドライバーでも何とか回せなくもないです(オススメはしませんが)。

「T6」サイズの「ヘクスローブドライバー」はホームセンターで購入もできますが・・・(ホームセンターだと1本500円ぐらい・・・)


↑Amazonで色々使えそうな特殊ドライバーセットが安く売っているので、安物でも1セット持っていると何かと役に立つと思います。


せきねさんはAmazonで60種類が入った特殊ドライバーセットを1,199円で買いました。

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こんにちは、子供の頃から「おもちゃ」を「分解」する事が好きだったせきねさんです。分解できてもうまく組み立てられる確率は低いので壊れたおもちゃの分解がほとんどでしたが、たまに上手く組み立てられたり、なおせたりするととても嬉しかったです。そして...

SSDの取り付け


↑ヘクスローブドライバーで4本のマウンター固定用ネジをHDDから取り外し・・・

↑新しく取り付けるSSDに・・・


↑マウンター固定用ネジを取り付けます。

そして、新しいSSDに・・・


↑SATAのコネクタを接続します。


↑ドライブを固定する本体側には・・・


↑固定用ネジを入れる為のゴムで出来た「穴」(赤矢印)があいているので・・・



↑固定用ネジがゴム穴に入るようにSSDを差し込みます。
(元々は衝撃に弱いHDDを振動から守る為にこのような構造になっています。)


↑「ブラケット」を取り付けます。ブラケットは階段状になっている方(赤矢印)が外側です。


↑ブラケットの2本のネジ(赤矢印)をプラスドライバーで締めます。
(気合いを入れて強く締め付ける必要はありません。普通の力で締めれば十分です。)


↑これでSSDを取り付ける事ができました♪


↑最後に下部ケースを取り付けて、10本のネジで固定すれば完了です。
・赤矢印の3本は長いネジ。
・青矢印の3本は短い段無しネジ
・緑矢印の4本は短い段付きネジ(2011/2012年モデルの場合のみ)

う~ん、どうでしょう?
MacBook ProのSSD交換(換装)の難易度は誰でも出来るとは言えませんが、ある程度細かい作業が好きな方なら交換が可能だと思います。
とは言えPC内部をイジる訳ですからそれなりの覚悟が必要ですし、
「私は不器用だから、必ず何かやらかす・・・」と事前に察知できる能力をお持ちの方は、無理はしないでパソコンショップに依頼するのも悪くないと思います(多少作業工賃はかかりますがSSDで劇的に速度が向上する事を考えれば安いものです)。

ひと昔前のMacはCPUやメモリよりも「記憶デバイス(HDD)」がボトルネックとなり、起動時間が遅かったり各種操作に時間がかかったりして「イライラ」する場合がほとんどなので、HDDをSSDに交換して体感速度を劇的にUPさせ、Macをこの先も長く使い続けて欲しいなと思います。
(容量不足にお悩みの方はあえてSSDではなく最新のHDDに交換すれば、MacBook Proに2TBのHDDを積むことも可能です。シーゲートから7mm厚の2TBのHDD(ST2000LX001)が発売されています。)

SSDに交換する事で、Macの発熱も抑えられファンが回る回数も減りますし、バッテリーの持ち時間も少し向上します。
多少手間はかかりますが、利点はいっぱいあるのでSSDへの交換にチャレンジしてみてください。

おまけ その1:TRIMの有効化

Macに市販のSSDを取り付けた場合「TRIM(トリム)機能」が初期値ではOFFになっているので
TRIMコマンドを使って「TRIM機能」をONして使用しましょう。
TRIMコマンドの実行方法は別記事を用意しましたので、以下の記事を参考にしてください。
(TRIM:SSDへの書き込みを高速化し長期間使用した場合の速度低下を防ぐおまじない)

MacでSSDの速度を向上させる(速度低下を防ぐ)「TRIM機能」を有効化する
先日MacBook Pro/Mac miniに搭載するSSDの購入とデータのコピーについて以下の2つの記事を書きました。ですが、Macに市販のSSDを取り付けた場合「TRIM機能」の初期値が「OFF」になっている場合がほとんどですのでSSD...

おまけ その2:SSDのファームウェア更新

SSDは発売・出荷後に製品の不具合(バグ)が見つかる事が多く、多くのメーカーが更新用ファームウェアを提供しています。ファームウェア更新用のソフトはMacに対応していない場合がほとんどですが、ファームウェアを「ISOファイル」で提供しているサムスンやCrucial(クルーシャル)等のメーカーのSSDであればMacでもファームウェアの更新が可能なので、必要な方は以下の記事をご覧ください。

Macでサムスン製SSDのファームウェアをUSBメモリやSDカードで更新する(NVMe/SATA両対応)
こんばんは、MacBook ProやMac miniを分解して、サムスン(Samsung)製のSSDを取り付けているせきねさんです。先日、サムスンのWebサイトを確認したところ、SSDの多くのモデルで新しいファームウェアがリリースされている...

おまけ その3:トラブルシューティング

「しっかり取り付けたはずなのにSSDがディスクユーティリティで全然認識しない!」という場合は・・・

↑SATAケーブルが・・・


↑本体ロジックボードのコネクタから抜けてしまっている可能性があります。


↑上から差し込むだけの構造なので、誤って変にケーブルに触れたりすると抜けやすいです。


↑平らなヘラのようなものを使って上から下方向へ押し込み、しっかりコネクタが差し込まれている事を確認してみてください。

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