1990年代から各メーカーが「衝突安全ボディ」を採用する中でバブル崩壊も手伝って、それまで高級車の定番贅沢装備であった「サンルーフ」が2000年の頭にかけて日本の自動車から消えつつあったのは確かです。
しかし海外(特にヨーロッパ)では、サンルーフの需要は高くベンツにしろBMWにしろ高級車にはほぼ定番で装備することができ「高級車ならサンルーフが選択できるのは当たり前」という流れがあったようです。

そんな中、様々な技術の向上により安全性を保ちつつサンルーフを装備できる時代がやって来て、ここ数年の間に発表された日本車の多くには「サンルーフ」という装備が復活しつつあります。


I Love マーチなので、日産車好きと言うこともあり今回注目したのは

「TEANA(ティアナ)」と「MURANO(ムラーノ)」の2台です。

この2台はどちらもオプションでサンルーフを装備することができ、しかもサンルーフはどちらも
「ツインルーフ(海外の日産では「デュアルパネルムーンルーフ」と呼んでいるらしい?)」です!


あ、別に「日産にパクられた」なんて大きなことは言いませんが一応・・・

・K12ツインルーフマーチ(せきねさん):2007年11月装着
・J32ティアナ(ツインルーフが装備された最初のティアナ):2008年4月国内発表
・Z51ムラーノ(ツインルーフが装備された最初のムラーノ):2008年9月国内発売

の順です(笑)。
正確に言うと海外でもっと前に発表・発売されていたと突っ込みをくらいそうですが、そんな細かいこと言われたらK11ツインルーフマーチは2003年2月ですと答えます(笑)。
もちろん、せきねさんより前に後付けサンルーフでツインルーフを実現された雲の上の存在の超偉大なる先輩方もいらっしゃいますし。


ということで・・・戦います!

「ツインルーフマーチ」 vs 「ティアナ & ムラーノ」

って、そもそも元の車両の値段を考えれば、ティアナ1台 or ムラーノ1台でマーチが複数台買えちゃうので、とても比べるなんて恐れ多い相手ではございますが「ツインルーフ」と言う点だけで見れば、せきねさんのツインルーフマーチとかなり多くの共通点があり、若者の無謀で無茶な思い付きだけで実現したツインルーフとほぼ同じ内容がメーカー純正サンルーフに相次いで採用されたことを考えると、「後付けツインルーフ」は意外と無謀でも無茶でもバカでもアホでもなかったのかな?と不思議な自信が湧いてきました。


まず、せきねさんのマーチのツインルーフの詳細は各ページの通りなので省略しますが
ティアナとムラーノのツインルーフについて、一体どんなものなか簡単にご紹介するので、マーチの後付けツインルーフと比べて頂ければと思います。

ちなみに、ティアナのツインルーフもムラーノもツインルーフも「ほぼ同じ」と考えて頂いてOKです(車両のベースとなるプラットフォームもティアナとムラーノは一緒らしい)。


まずはティアナから・・・


↑ティアナのカタログ。



おやじ向けジェントルマン向けのセダンです。
(いや、結構せきねさんは好きだったりします。お金あったら買っていたかも。確実に無いけど…)


↑注目すべきはこのルーフですよ!
サンルーフの部分だけがくり抜かれている昔のサンルーフと違って、ルーフ全体にガラスパネルを採用して黒いガラスのサンルーフとの一体感が生まれている、とてもスッキリかつかっちょいいデザイン。
せきねさんも頑張ってサンルーフのフレーム塗装をしましたが、さすがにルーフ全体がガラスパネルの車両のスッキリ感と高級感には負けますね。
せきねさんも後付けサンルーフとの一体感を出す為にルーフの鉄板部分を全てブラックに塗装しようかなと昔考えたこともあったのですが、逆にせっかくの後付けサンルーフが目立たなくなるかも?と思い止めました…。


↑車内を見ると「ツインルーフだ」って感じです。
後付けであれ、ガラスルーフであれ車内から見た時のツインルーフは基本的に同じでしょ。
あ、デュアリスとか、ツインルーフではなく完全に一面パノラマのガラスルーフもあるけど・・・


↑参考:デュアリスのサンルーフ
コレはコレで魅力的なんだけど、でもコレの場合ガラスは開かないんだよね(いわゆる「ハメ殺し」ってやつ)・・・(もちろんチルトアップもなし)
好みの問題だけど、ガラスがスライドしてくれた方が「光」だけではなく「風」も感じられる訳で・・・。

スライドを考えると、やっぱりツインルーフと言う方向に行くのかなと思います。


↑ティアナのフロントガラスルーフをスライドさせたところ。
アウタースライド(ガラスが内側ではなく外側へスライド)である点など後付けと良く似ていますね。
但し、リアのガラスルーフはチルトアップもスライドも無いので、その点は後付けの方が自由度あり。


↑車内でシェードを閉めた状態。
電動シェードでかっちょいい。後付けも手動ながら一応シェードはあります(Hollandia 100にはシェードはありませんが)。
ただ、後付けもティアナもサンルーフのガラス自体が相当ダーキング(車外からはほぼ真っ黒で車内は見えない)なので(しかも紫外線・赤外線もほぼカット)、超強い日差しでも無い限りはシェード無しでも問題ないと思います(まぁ、女性は日差しを気にするのでシェードがあるに越したことは無いです)。


↑シェードを開けた状態。


↑フロントをチルトアップさせた状態。
後付けと比べるとチルトアップの量(高さ)は少ない(低い)ような気がします(たぶん)。


↑フロントガラスルーフをスライドさせた状態。
開口寸法は意外と大きくて後付けと同じくらいあるように思えます。
非常時には脱出できるかも?(やせた人限定…)


↑別の角度から。(スライドする前)
さっきと逆で左側が後部座席、右側が前列です。


↑気になったのがコレ!(スライド途中)
フロントのルーフガラスがスライドしているのですが、フロントのルーフガラスの「フチ(前後の黒い部分)」がやたらでかくないですか?
後付けもフチはありますが、これの「4分の1」か「5分の1」程度なのでほぼ気にならないです。
全面ガラスルーフにした弊害だと思うのですが、スライドしたらせっかくの「おもてなし」が・・・

以上、ティアナのツインルーフについて勝手なコメント付きでご紹介しました。


お次ぎはほぼ同じですが、さらりとムラーノもご紹介・・・


↑日産のプレミアムスポーツSUV「ムラーノ」。
マーチとは高級感が全然違う!(それ以外も…)


↑ムラーノのフロントガラスルーフをスライドさせたところ。
ティアナ同様にフロントのみがスライドし、リアのガラスルーフはチルトアップもスライドも無し。


↑車内でシェードを閉めた状態。
右上の「Suite Room(スイートルーム)」ってのがツインルーフが豪華装備であることを物語っている・・・


↑シェードを開けた状態。


↑フロントガラスルーフをスライドさせている途中の状態。
こちらも前後の大きな「フチ」が気になる・・・。


↑車外から。チルトアップ前。


↑チルトアップ後。
チルトアップの量(高さ)はわずかこれだけ。まぁ、後付けの電動タイプもそんなに大きくチルトアップしませんが(後付けの手動タイプはかなりチルトアップ可能)。
ただ、ムラーノの場合「ルーフレール」が付いているのにも関わらず「アウタースライドのサンルーフ」が付いているという、かなり根性があると言うか個人的に「よくやった」と言った感じで何も妥協しない、恐れないこういう作りは好きです。
スキーとかボードの板を積んだ状態で、ガラスをスライドさせちゃって、ぶっ壊して文句言ってくる客が居るかも知れないけど負けないで欲しいです。
その点を考えれば、コレくらいのチルトアップ量が適当なのかも知れないなとふと思いました。



で、自分勝手に表にまとめると・・・
項 目
ツインルーフマーチ
ティアナ & ムラーノ
車両の価格
○(一般庶民向け。場合によっては軽より安い…)
△(余裕のある人向け)
シェード(フロント)
○(手動)
○(電動)
シェード(リア)
×
○(電動)
チルトアップ(フロント)
○(電動)
○(電動)
チルトアップ(リア)
◎(手動。リアはかなりの高さチルトアップ可能)
×
ガラススライド(フロント)
○(電動)
○(電動)
ガラススライド(リア)
×
×
ガラス丸ごと取っ払い
◎(リア)
×
風切り音低減
×
○(風よけが付いてる)
ガラスのフチの量
◎(小さい)
×(大きい)
プライバシーガラス
UVカット
○(99%カット)
○(詳細不明)
赤外線カット
○(97%)
○(たぶん…)
外側から見た高級感
△(インパクトはあり…)
◎(とっても高級な感じ)
車内から見た高級感
△(取り付け方次第では○純正同等にもなる)
失敗したら
×(廃車又はキャンバストップへ逃げる)
○(失敗なんて無い)
車検
安心感
○(製品としては全く問題無し。多分大丈夫…)
インパクト
オンリーワンな気持ち
エコ
○(再利用しようと思えば可能)
×


とにかく、メーカー純正のサンルーフで「ツインルーフ」が採用されたことは、サンルーフ好きのせきねさんにとってすごく嬉しいことであり大歓迎です。
もちろん「後付け」の方が「取り付ける楽しみ」がありますが、太陽や風を感じながら走ると言う意味では「後付け」も「純正」も違いはありません。

ツインルーフが「世に認められた」、後付けでも機能的に劣ること無く純正と互角に張り合えるレベルであることが証明された気がして嬉しいです。