こんばんは、以前「Mac mini(Late2012/Mid2011)」を分解してSSDを取り付ける記事を・・・
↑書きましたが
今回は・・・
↑「Mac mini(Late 2014)」の分解方法をご紹介しようと思います。
Mac mini(Late 2014)ではなく、Mac mini(2018/2020)の分解については以下の記事をご覧ください。
「Mac mini(Late 2014)」の分解ができると
分解さえ出来ればS-ATA(シリアルATA)接続の2.5インチサイズのストレージを交換・増設する事が可能になります。
「速度重視」派の方の場合は・・・
↑ノーマルのHDDをより高速なSSDに交換してあげる事で驚くほどMacがキビキビ動作するようになります。
「容量重視」派の方の場合は・・・
↑最近は2.5インチ9.5mm厚サイズでも「2TB」という大容量HDDが発売されているので(画像はせきねさんも使っているSeagateのFireCuda ST2000LX001)、あえてSSDではなく大容量なHDDへ交換すると言うのも1つの選択肢だと思います。
2TBのSSDを買ったらとんでもない金額になりますがHDDであれば2TBでも1万円くらいで購入が可能です。
と言うことで、2.5インチサイズのストレージを交換する為に
Mac mini(Late 2014)を分解していこうと思います。
「Mac mini(Late 2014)」の分解方法
「裏ぶた」の取り外し
↑まずはMac miniをひっくり返し、薄いヘラを右下部分に差し込みます。
↑差し込んだヘラを押し下げて、テコの原理で「裏ぶた」を取り外します。
↑裏ぶたは柔軟な素材で出来ているので、取り外す時に多少曲げても割れたりはしません。
↑裏ぶたは本体側にある3つの突起(ネジ)にハメ込まれる形で固定されており
↑(裏ぶたのネジをはめ込む部分)何度でも取付け/取外しが可能です。
「中ぶた(Wi-Fiアンテナプレート)」の取り外し
↑次に「中ぶた(Wi-Fiアンテナプレート)」を取り外すために、3箇所の長いネジ(赤矢印)と3箇所の皿ネジ(青矢印)の合計6箇所のネジを取り外します。
ですが「中ぶた(Wi-Fiアンテナプレート)」を固定している6本のネジには・・・
↑中央に突起が出ている「T6トルクスネジ(いじり止め付き)」というものすごくマニアックなネジが使用されています。
(このマニアックさ異常です・・・)
でも、以前せきねさんが・・・
↑日記で紹介した1,200円で60種類も入っている特殊ドライバーセットを使えば大丈夫だろう
と思ったのですが、よく見てみると・・・
↑T8〜T20のドライバーは中央に「穴」が開いた「いじり止めネジ対応」になっていますが・・・
↑T2〜T7のドライバーは「いじり止めネジ対応」になっておらず、以前購入したこちらのドライバーセットだけではMac mini(Late 2014)の中ぶたに使われている「T6いじり止め付き」ネジを回すことが出来ません・・・。
(それだけマニアックなネジという事です)
と言うことで、新たに「T6トルクスネジ(いじり止め付き)」対応のドライバーを用意しないと先へ進めないので
なるべく安くて品質の良さそうな・・・
↑トラスコ中山(TRUSCO)の「いじり止め付きネジ対応ヘックスローブレンチ T6H(THR-6H)」をヨドバシで購入しました(166円で送料無料!)。
↑これで「中ぶた(Wi-Fiアンテナプレート)」を固定しているネジを回す事が出来ました。
↑6本のマニアックなネジを取り外したら「中ぶた(Wi-Fiアンテナプレート)」を持ち上げて右方向へとゆっくりと・・・
↑まだアンテナケーブルが接続された状態なので、「中ぶた(Wi-Fiアンテナプレート)」を外す時にうっかり引っ張ってケーブルを切断しないように気を付けましょう。
↑アンテナケーブルを取り外す為にケーブルを固定しているネジ(赤矢印)を
↑T6サイズの「ヘクスローブ(トルクス)ドライバー」を使用して取り外します。
(以後「トルクスドライバー」と呼びますが「トルクス」はアメリカの会社の登録商標だそうです)
↑続いて、アンテナケーブルの根元にあるコネクタ部分にヘラを突っ込んで根元から上方向(赤矢印)に持ち上げるようにコネクタを引き抜きます。
↑「中ぶた(Wi-Fiアンテナプレート)」を完全に取り外すことができました。
「シロッコファン」の取り外し
↑続いて中央にある大きな「シロッコファン」を取り外す為に・・・
↑ファンを固定している3箇所(赤矢印)のネジをT6トルクスドライバーを使用して取り外します。
3本のネジの内、右下の1本はファン側にネジが残るので、ある程度緩めればOKです。
また、ファンにはまだ電源ケーブルを接続されているので、思い切り引っ張らずゆっくりと・・・
↑ロジックボードに接続されたファンの電源ケーブルを抜く為に・・・
↑コネクタの根元部分にヘラを差し込んで、上方向(赤矢印)に向かって持ち上げるようにコネクタを慎重に抜きます。(横方向に引っ張ると最悪ロジックボード上のコネクタごと外れて壊れてしまう可能性があります(2012年モデルでぶっ壊した方が多数いました))
「ロジックボード」の取り外し
↑ロジックボードをボディに固定しているネジ(赤矢印)をT6トルクスドライバーで・・・
続いて・・・
↑HDDが接続されているS-ATAケーブルのコネクタの抜け防止に使用されている「金属プレート」を・・・
そして・・・
↑S-ATAケーブルのコネクタを外す為に、コネクタの根元にヘラを差し込んで、上方向(赤矢印)に向かって持ち上げるように・・・
さて、Mac mini(Late 2014)の場合
モデルやオプションによってはPCIe接続のSSDが取り付けられているモデルもあるので
その場合はさらに・・・
↑PCIeコネクタの抜け防止に使用されている「金属プレート」の2本のネジをT6トルクスドライバーで・・・
↑PCIeコネクタの根元にヘラを差し込んで、上方向(赤矢印)に向かって持ち上げるように・・・
続いて・・・
↑PCIeコネクタの横にある赤外線ユニットにつながるケーブルのコネクタを取り外す為に・・・
↑かなり狭いのですが、コネクタの根元にヘラを差し込んで、上方向(赤矢印)に向かって持ち上げるように・・・
↑赤外線ユニットにつながるケーブルのコネクタが取り外せました。
↑これでロジックボードにつながるケーブルがほぼ外れたので(まだ電源ケーブルだけは繋がっていますが)・・・
ロジックボードをボディから引き出す為に・・・
↑Mac mini分解の為だけに作られた「コ」の字型の専用工具を・・・
↑「穴」に差し込んでロジックボードをボディから引き出すのですが、そもそも「専用工具」なんて持っていない方の方が多いと思うのでその場合は・・・
↑適当な細目のドライバーを突っ込んであげる事で代用可能です。
ただ、せきねさん個人的には「コの字型の専用工具」も「細目のドライバー」もあまりオススメではなくて
せきねさんはあえて工具を使わずに・・・
↑両手の親指を使ってボディの外側(赤矢印方向)に押し出します・・・
(但し、通気口部分はプラスチック製なので強く押し過ぎて通気口がつぶれないように注意しましょう・・・)
↑ロジックボードを少しだけ(1cm程)外側(赤矢印方向)に押し出しました。
(Mac miniの2014年モデルはあまり力を必要とせずに押し出せました。カタくて抜けない場合は外し忘れているネジが無いか今一度確認してみてください。)
↑ロジックボードを押し出した後のSDスロット側はこんな感じ。
↑こんな感じの突起によってロジックボードがハメ込まれていました。
ロジックボードを少しだけ外側に押し出しましたが・・・
↑でもロジックボードを1cm程ボディの外へ押し出したことで、電源ケーブルのコネクタ(赤矢印)が抜きやすくなったので・・・
電源ケーブルが外れれば・・・
「電源ユニット」の取り外し
↑ロジックボードが抜かれたボディから、今度は「電源ユニット」を取り外す為に・・・
↑電源ユニットをボディに固定しているネジ(赤矢印)をT6トルクスドライバーで・・・
次に・・・
↑電源コネクタの斜め下(赤矢印)に金属製の「取っ手」みたいなものがあるので・・・
↑「取っ手」部分を持って赤矢印の方向へスライドさせると・・・
その後・・・
「ドライブマウンター」の取り外し
電源ユニットが外れた後のボディに残っているのは・・・
↑ドライブマウンターを固定しているネジをT6トルクスドライバーで・・・
裏側(内側)には・・・
↑HDDが固定されています。
これで、ようやくHDDにたどり着きました♪
ちなみに・・・
↑ドライブマウンターの端の部分には「赤外線(Apple Remote)」ユニットの基板が飛び出ているので、うっかり壊さないように注意しましょう。
↑反対面側(Mac mini正面側)。赤外線の受光部の隣には電源ランプ用の白色LEDも付いています。
「HDD」の取り外しと交換
さてさて、
肝心のHDDからSSDへの交換ですが
↑HDDはドライブマウンターに4箇所のネジで固定されているので・・・
↑4箇所のネジをT8(ここだけはT6ではなくT8)トルクスドライバーで取り外せば・・・
↑取り外した2.5インチ9.5mm厚のS-ATA接続のHDD。
↑HDDにはS-ATAフラットケーブルが接続されているので・・・
↑一部両面テープで貼り付いているS-ATAフラットケーブルを剥がします。
↑さらにS-ATAのコネクタ部分には黒いシールが貼られているので・・・
↑HDDからS-ATAフラットケーブルを取り外す事ができます。
ちなみに、このS-ATAフラットケーブルはMac miniの2011/2012年モデルで使用されているケーブルと基本的に同じなので、Mac mini(Late 2014)でHDDが付いていないモデル(PCIe SSDのみのモデル)を購入された人や、うっかりS-ATAフラットケーブルを破損させてしまった方は・・・
↑Amazonなどで1,000円前後で販売されているMac mini 2011/2012年モデル用のS-ATAケーブルキットを流用することも可能です。
ケーブルキットの詳細は以前書いた以下の記事を参考にしてください。
さてさて、
ここまで、分解ができたらあとは用意しておいた・・・
↑お好みのSSDや大容量HDDなどへ交換をして、逆の手順で組み立ててあげれば2.5インチのドライブ交換は完了です♪
まとめ
Mac mini(Late 2014)の分解難易度はかなり高い方ではありますが、HDDからSSDへ交換した際の体感速度の違いはものすごく大きいので、多少苦労してでもSSDへ交換する価値はあると思います(不安ならショップに依頼して多少費用を払ってでも交換する価値はあると思います)。
Mac mini(Late 2014)も発売からそこそこ年数が経ちましたので、この辺でドライブ交換にチャレンジしてMac miniをパワーアップさせてあげると、この先もまだまだ十分活躍してくれるはずですので興味のある方はぜひチャレンジしてみてください。
今となっては2.5インチサイズのドライブを搭載できるMacはほとんど無くなってしまいましたので、比較的安価で入手がしやすい2.5インチサイズのドライブが搭載できるMac mini(Late 2014)はある意味貴重な存在であり、この先もMac mini(Late 2014)を大切にしつつ長く快適に使っていきたいなと思います。
おまけ
分解後のMac miniは「逆の手順」で組み立てなおしてくださいと記載しましたが
(組み立て手順を省略しておりスミマセンm(._.)m)
組み立て時の注意ポイントを何点か記載したいと思います。
電源ユニット周りのポイント
電源コネクタをボディに取り付ける時は・・・
↑ボディ内の2本の溝の内、内部側(赤矢印)の溝にコネクタをセットします(手前側(青矢印)ではありません)。
↑コネクタがボディに対して、水平になるまでしっかり回しましょう(回しが甘いとこの後ピンが奥まで入りません)。
↑電源コネクタを時計回りにしっかり回せていれば、固定ピン先端のくぼみ部分が、奥までしっかり入るはずです(あまり無理に強く差し込むとピンが曲がりますが可能な範囲で奥まで差し込みましょう)。
コネクタ接続時のポイント
↑真上から真下に向かって差し込み、平らなヘラで押し込んでコネクタがしっかり差し込まれている事を確認しましょう。
↑ヘラを使って、真上から真下に向かってしっかり差し込んでください(差し込みが甘いと無線LANの感度が落ちます)。
その他
・MacにHDDではなく市販の2.5インチサイズのSSDを取り付けた場合「TRIM(トリム)機能」が初期値ではOFFになっているはずですので、TRIMコマンドを使って「TRIM機能」をONにしましょう。
TRIMコマンドの実行方法は別記事を用意しましたので、以下の記事を参考にしてください。
(TRIM:SSDへの書き込みが高速化し、長期間使用した場合の速度低下も防げて寿命も延ばせる素敵なおまじない)
・SSDは発売後に不具合が見つかることも多い為、最新ファームウェアへ更新する事をオススメします。サムスン製SSDやクルーシャル製SSDなど、ファームウェアが「ISOファイル」で提供されているメーカーのSSDであればMacでファームウェアの更新が可能ですので、以下の記事を参考にしてください。
・MacOS標準ソフトを使ってドライブ間でデータを丸ごとコピーする方法は以前書いた以下の記事を見てください。
・Time Machine(タイムマシーン)を使って新しいドライブ(SSD)にシステム全体のデータを復元する方法は以前書いた以下の記事を見てください。