クルマのバッテリーが上がらないように休日に何の目的もなく近所をぐるぐる走行してみたり、公園の駐車場でしばらくアイドリングしてみたりと無駄な「ガソリン」と無意味な「時間」を消費する事が増えてきた、クルマに乗らないクルマ好きのせきねさんです(仕事と生活に追われてドライブしたりお出かけをする余裕がありません・・・)。
「ガゾリン」と「時間」を無駄にせず、楽していつでもどこでも充電不足を補える(ズボラなせきねさんにぴったりの)夢のような素敵なアイテムである・・・
↑「ソーラーバッテリーチャージャー」を購入しましたので、こちらをクルマ(Z12キューブ)に取り付けてみようと思います。
ちなみに、こちら記事は「車内へのソーラーの取り付け」がメインとなります。ソーラー設置前に必要な「配線作業」については以前ご紹介した以下の記事を参考にしてください。
定番商品:セルスター ソーラーバッテリー充電器 SB-700
↑せきねさんが購入したのはCELLSTAR(セルスター)社の「ソーラーバッテリー充電器 SB-700」です。
↑パナソニック製(旧サンヨー)のアモルファスシリコン太陽電池「Amorton」が採用された充電電流「72mA(ミリアンペア)」の商品で、開発・生産ともに国内のMade in Japanの製品となります。
↑ソーラー本体。本体サイズは横244mm、縦98mm、高さ11mmで、パネルはガラス製となります。
↑裏面。もちろん車内への設置を前提とした商品なので防水機能はなく、車外への設置はできません。
↑付属品は「接続コード(3m)」と「コードクリップx3個」、「固定テープx2枚(マジックテープ)」、「インシュロックタイx3本」となります。
↑コードが本体直付けではなくプラグで簡単に脱着する事ができるので配線作業が楽ですし、普段は本体をしまっておいてソーラー充電したい時にだけダッシュボード上に設置するといった使い方も可能です(プラグが少々抜けやすいと言う欠点もありますが・・・)。
セルスターSBシリーズのパネルサイズは3種類
↑セルスターのSBシリーズはパネルサイズの異なる3製品があります(せきねさんが購入したのは一番大きいパネルの「SB-700」)。
パネルサイズに比例して「充電電流」が17mA→30mA→72mAと大きくなるものの、設置に必要なスペースも変わってくるので購入前に本体サイズを確認しておくと無難です。
クルマ用のソーラー充電器と言えばセルスターのSBシリーズが定番中の定番で、かれこれ10年、20年販売され続けているロングセラー商品となります(SB-300は知っている限り2004年ぐらいからすでに販売されており、SB-200とSB-700は2010年あたりに発売したはず)。
そもそも、クルマ用のソーラー充電器を扱っているメーカーがとても少ないので、カー用品店に行くときっとSBシリーズを買うことになるかと思います。Amazonなどネットで探せばもう少し選択の幅は広がりますが、どれも怪しい海外製品ばかりで恐ろしくて使う気になれないので長い実績のあるセルスター製品が無難かと思います。
ちなみに、せきねさんは2016年に・・・
↑「SB-200」を買って奥さまの実家の軽自動車に取り付けた事があるのですが、あれから7年何の問題もなく使用出来ています。軽自動車なので一番コンパクトなSB-200を選んで良かったなと今でも思っています(SB-200の取り付けについては以前書いた以下の記事を参照ください)。

接続コードは共通
↑SBシリーズの3製品に付属する接続コード・プラグは全て同じで共通して利用可能なので「とりあえず小さいSB-200を使っていたけど、より大電流のSB-300やSB-700にアップグレードしたい」と言った場合にも配線をそのまま流用出来るのが地味に便利だったりします(うっかりデカいの買ったけど、邪魔だから小さくしたいと言うケースにも対応)。
ソーラー充電器はあくまでも補助的な充電装置です
↑「SB-700使用による自己放電防止効果」のグラフ。
このグラフの通りソーラー充電器を取り付けたとしてもバッテリーがMAXまで充電されると言うことはありません。これは車は使っていなくてもキーレスや時計やセンサーやコンピューターなどわずかではありますが「暗電流」と呼ばれる待機電力を消費している為で、バッテリーの残存容量は基本的に減っていく一方となります。そもそも24時間太陽が出ている訳でもなく、毎日必ず天気が良い訳でもないのでソーラーを取り付けたからと言ってバッテリー上がりを完全に防げる訳ではありません。ソーラー充電器はグラフの通り「ソーラー充電なし」の場合に比べてバッテリー容量の減り方を緩やかしてバッテリー上がりのタイミングを遅らせることができる補助的な充電装置となります。
ソーラーパネルの設置場所を考える
ソーラーパネルの設置場所ですが、クルマの車内で太陽光が良く当たってそれなりのスペースが確保できる場所と言えば「ダッシュボード」か「サンバイザー」ぐらいなので・・・
↑ほとんどの場合「ダッシュボード」上で運転の邪魔になりにくいこの位置(助手席側の端)に設置するか・・・
↑もしくは「サンバイザー」に固定して駐車時にソーラーパネルを車外へ向けて使うかのどちらかだと思います(小型のSB-200だと「サンバイザークリップ」が付属しているのでサンバイザーへの取り付けがとても簡単です)。
ですが、せきねさんの場合・・・
↑自作の超お気に入り「サンシェード」を夏に限らず1年中常に愛用している関係で残念ながら「ダッシュボード」と「サンバイザー」のどちらにもソーラーパネルを設置する事ができないのです!(車内の保護とかわいい見た目のサンシェードが最優先・・・)
↑リヤガラス付近へのソーラーパネル設置も検討しましたが、キューブのリヤガラスは標準でスモークが入っており、しかもガラスの角度がほぼ垂直なので太陽光が当たりにくいのです(車を止める向きによっては全く日が当たらない・・・)。斜めに角度が付いたセダンなどであればリヤガラス付近への設置もありかと思いますが。
でも大丈夫、せきねさんのクルマには・・・
↑ガラスルーフ(サンルーフ)が付いているじゃありませんか!ガラスにスモークが入っているとは言え、何も遮るものがない水平な天井にはダイレクトに太陽光が注がれるので・・・
↑ロールシェードがない状態の直射日光はかなりの威力です。うん、ここを活用しない手はない!と言う事で・・・
↑試しにガラスルーフとロールシェードの間の狭い「すき間」部分に・・・
↑ソーラーパネル(SB-700)を差し込んでみたところ、入った!
↑斜め下から見上げるとこんな感じで、ロールシェード中央の「取っ手」部分の上にソーラーパネルを設置できそうな程良いスペースを見つける事ができました♪
もちろんこのままだとロールシェードをスライドさせるとソーラーパネルも一緒に動いてしまうので何かしらの方法でソーラーパネルを固定する必要がありますが、設置場所的にはルーフ(天井)部分に真上に向かってパネルを設置することになるので、日陰に駐車しない限りは駐車方向が東西南北どこを向いていても関係なく1年中太陽光を受ける事ができます。また、ダッシュボード上に大きなソーラーパネルを設置するとフロントガラスに反射して車外が見づらくなる場合がありますが(充電時以外は毎回パネルを取り外して収納している方もいらっしゃる)、ルーフであれば運転の邪魔には一切ならないので毎回脱着する必要もなく、ロールシェードの上なので駐車時にシェードを閉めても常に充電する事ができて何かと都合が良さそうです(ガラスルーフ付き車を選んでおいて良かった♪)。
ソーラーパネル固定用に「ステー」と「ビス」を用意
ソーラーパネルをガラスルーフとロールシェードの間の狭い「すき間」部分に設置するにあたり、ちょうど良い大きさの「ステー」がないかネットで探してみたところ・・・
↑エーモン(amon)の「ステンレス金具(L型)ITEM No.S612」に辿り着きました(2個購入)。
↑同じサイズでスチール製の製品も売っていますが、こちらはより耐久性の高いステンレス製で(2mm厚のSUS304素材)、手で簡単に曲げたりする事は出来ずとてもしっかりしています。大きさは幅15mm、長さ72mm、高さ37mmで、この後車両に取り付けた画像を見れば分かりますが「高さ」が絶妙にピッタリサイズでステーを加工する事なくそのまま使用する事ができました♪
↑こんな感じでソーラーパネルを下から支える計画です。ソーラーパネル本体はとても軽く重量164gしかないので、中央にステー1本だけでも固定できなくはなさそうでしたが、無難に2本にしておきました。
↑裏側から見るとこんな感じ。短過ぎず長過ぎないステーの長さです。
↑丸穴が2つ空いていますが、下側の丸穴を使用するとビスの頭がソーラー本体に当たりそうなので、上側の丸穴を使おうと思います。
また、ステーの固定用として・・・
↑同じくエーモンの「タッピング(ビス)ITEM No.1531」も購入。下穴(4mm)さえ開けておけばプラスドライバーで締め付けるだけで簡単に固定する事ができて便利です。
ソーラーパネルの設置作業
↑まずは「ステー」を取り付けるためにガラスルーフ下の樹脂部分にドリルで4mmの「下穴」を開けます。ドリルがギリギリ入るくらいのスペースしかなく、作業中に手や頭がガラスルーフにぶつかって意外と面倒でした。
下穴が空いたら・・・
↑タッピングビスをプラスドライバーでねじ込み、ステーを固定します。タッピングビスはあまり最後の最後まで馬鹿力で回すと樹脂側(ネジ穴側)がナメてしまう可能性があるので「だいたい固定できたな」ぐらいで十分かと思います。
最初は「ボルトとナット」でステーをしっかり固定しようと思っていたのですが、ガラスルーフを支える太いフレームが邪魔をして構造的に裏側へ手を入れるスペースがなかったので「タッピングビス」を使用することにしました。裏側にアクセスできない場所でも片側からとても簡単に(しかも意外としっかり)固定する事ができるのでとても便利です。
↑同じ作業を繰り返し、左右にステーを設置しました。ちなみに、ステンレス製のステーの先端がガラスに触れると走行中の振動等でガラスにヒビが入ったり割れたりする可能性があるので、ガラスにギリギリ当たらない位置にステーを設置しています。また、ステーの底面は画像の通りロールシェードにギリギリ当たらない高さになっておりこのステーを選んで大正解でした。
↑取り付けたステーの上にソーラーパネルを仮置きしてみるとこんな感じ。大丈夫そうです♪
↑但し、SB-700は本体の長辺側に「DCジャック」があり、このままではプラグが接続出来ないので・・・
↑ドリルでさらに複数の穴を開け・・・(普段はほぼ見えない位置なので適当に穴を開けています)
↑穴にニッパーの先端を突っ込みながら樹脂パーツを切断します(狭いのでニッパーを開閉するのも一苦労)。
↑これで、プラグ接続用の大穴を開ける事が出来ました(画像がありませんが、この穴のサイズだとプラグが差しづらく抜けやすかったので、最終的に穴の横幅を1.5倍程長くしました)。
↑ちなみに樹脂の厚みは3.2mmあり、意外と分厚いのでSB-700程度の重みなら全然問題なさそうです。
あとは開けた大穴を利用して・・・
↑接続コードのプラグ部分を引っ張り出します(後ろ側へ手は入りませんが長いケーブルを押し出したり差し込んだりする事は可能)。
↑その後、プラグをソーラーパネル本体に接続すれば設置作業はほぼ完了です。
あと「ステー」への「ソーラーパネル本体」の固定ですが・・・
↑SB-700に付属の「マジックテープ」を使用して固定することにしました。
↑マジックテープならいつでも脱着可能で、設置時にはプラグを接続してからポンと置くだけですし何度でも設置位置を修正できて使いやすいです(無いとは思いますが車検時に細かい指摘を受けてもすぐに取り外せて便利です)。
接続コードの配線作業
「配線作業」については以前ご紹介した以下の記事で説明していますが、バッテリーへ直接接続した配線をエンジンルームから助手席の足元付近まですでに引っ張ってきてあるので、あとはその配線へ接続するだけです。
↑作業しやすいようにルームランプを取り外し、接続コードの一方を・・・
↑内装の裏側に隠しつつピラー方向(青矢印の方向)へ通します(作業しやすいようにサンバイザーも取り外しています)。
ピラー部の内装の外し方は助手席側で撮影し忘れたので、運転席側で説明しますが・・・
↑ゴムモールを「ベリベリ」っと引っ張るとモールが外れるので・・・
↑モールが外れたら、ピラー上部を赤矢印の方向に「バコッ」っと引っ張っると外れるので・・・
↑あとはピラーを手前に「ズボッ」っと引っ張れば外れるはずです(ベリベリ→バコッ→ズボッの順です)。
↑ピラー部に配線を通したら、あとは助手席の足元付近まで配線コードを落として・・・
↑事前に用意しておいたエンジンルームのバッテリーに繋がる配線に接続するだけです。
↑ちなみに、配線コードの先端には元々「Y字型端子」が付いていましたが、車内で接続がしやすいように「ギボシ端子」に変更しています。
これで、ソーラーパネルの設置と配線作業の全てが完了しました♪
ソーラーバッテリー充電器設置後の画像
↑車外から見るとスモークガラスなので見づらいですが何となくソーラーパネルが設置してあるのが分かるかなと思います。
↑ガラスルーフの黒ブチ部分がソーラーパネルに干渉することもないので、太陽さえ出ていればしっかり受光する事が出来そうです。
↑真下から見上げるとソーラー本体の端部分が出っ張ってしまってはいますが、大きなSB-700の本体をそこそこ上手く収める事が出来たかなと思っています。
↑前側にある「ロールシェード」をこれまで通り閉めることが出来ますし・・・
↑後側にある「SHOJI(障子)シェード」を引き出してもどこにも干渉することなく使用できています(「ロールシェード」と「SHOJI(障子)シェード」のどちらを使用していてもソーラーパネルには常に日差しが当たります)。
↑キューブの特徴でもあるこの大きな「スタイリッシュガラスルーフ」がとてもお気に入りなので、その良さを失うことなくソーラーパネルを設置する事が出来て良かったです♪
まとめ
ソーラーバッテリー充電器を設置してから10ヶ月程経過していますが、バッテリー上がりを防ぐために無駄にアイドンリングをしたり無駄に近所を走り回ったりする事もなくなりましたし、冬の寒い日であってもセルの回り方がソーラーパネル設置前よりも明らかに良くなっていたので、ソーラーパワーによる充電の効果は十分あったと感じています(「使いたい時に車が使えないかも知れない?」と言うバッテリー上がりへの心配や不安な気持ちが大きく減った事が個人的に一番大きいです)。
もちろんソーラーパネルを設置したからと言ってバッテリーが100%充電される訳でも永遠に使えるようになる訳でもありませんが、それでもバッテリー上がりのタイミングを確実に遅らせる事は出来ますし、バッテリーの寿命も伸びるはずです。
配線や設置作業的には面倒な部類の作業ではありますが、一度設置してしまえば後はいつでもどこでも楽に充電不足を補えるとても便利なアイテムですので、車を動かす機会が少ない方、チョイ乗りが多い方などバッテリーに不安をお持ちの方はぜひソーラーバッテリー充電器を検討してみてください。