外付けHDD「WD Elements Desktop」の分解手順(中身を取り出して別の機器で使用する)

Mac
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PCのデータは「HDD(ハードディスクドライブ)」ではなく、高速で衝撃に強くて壊れにくい「SSD(ソリッドステートドライブ)」に保存するようにしているせきねさんです。


↑Mac本体のSSDや外付けSSDを利用していますが、SSDだからと言って100%壊れないという保証がある訳でも無いので、万が一大切なデータ(お子さまの画像とか)が消えてしまってもデータの復元ができるように必ず「バックアップ」を取るように心がけています。


↑MacだとOS標準のバックアップ機能「Time Machine(タイムマシーン)」を使用すれば1時間おきに自動的に差分バックアップを取ってくれるのでとっても便利です(自動作成のチェックを外せば、バックアップしたい時にだけ手動で実行することも可能)。

ですがその「バックアップ用」のストレージとしてはSSDは使用せずに、SSDよりも容量あたりの単価が圧倒的に安くてコストパフォーマンスに優れた「HDD」を使用しています。せきねさんがバックアップ先として利用しているHDDが・・・


↑WD(ウエスタンデジタル)社の外付けHDD「WD Elements Desktop 8TB(WDBBKG0080HBK-JESN)」です。


↑WD Elements Desktopシリーズは4TB〜18TBまでの幅広いラインナップを持つ人気の高い「外付けHDD」です。このシリーズはAmazonで定期的にセール販売が実施されており、物によっては内蔵用として販売されている「単体のHDD(USBケーブルやケースが付属していない中身だけの製品)」を購入するよりも、こちらの「外付けHDD」を購入して外側のケースをぶっ壊して中身を取り出した方が安くHDDを入手する事が可能な場合も多々あります。
せきねさんも最初から中身のHDD目当てでこちらの製品を購入しおり、今回「分解」に挑戦してみましたので、その手順をご紹介させていただきます。


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WD Elements DesktopのHDD取り出し分解手順


↑WD Elements Desktopのケース本体はとてもシンプルな作りになっており、外側の「カバー」と内側の「フレーム(放熱スリットが入っている部分)」のわずか2つのパーツで構成されています。

HDDを取り出すためには、まず「カバー」と「フレーム」を分離させる必要があるのですが、どちらも「ネジ止め」はされておらず、わずか4ヶ所の「ツメ」で固定されているだけです(ハメ込まれているだけ)。

「ツメ」の位置がどこにあるのかと言うと・・・


↑製品の背面の矢印で示した4ヶ所にツメがあります。
これから分解手順を説明しますが「右」や「左」という言葉だと分かりづらいので・・・


↑「電源ボタン側」と「非電源ボタン側」と言う言葉を使って説明をさせていただきます。

必要工具


↑「ヘラ」と「プラスドライバー」のみです。
「ヘラ」は無ければ「マイナスドライバー」でも良いですが、マイナスドライバーだとケースが割れたり傷が付きやすいのでご注意ください(まぁ中身のHDDさえ取り出せればケースはどうでも良いと言う方の方が多いと思いますが)。せきねさんはクルマの内装をはがす際に使用するエーモンの内装剥がし(ITEM No.1498 パネルはがし)を使用しました。金属製ではなく樹脂製で使いやすいです。

「カバー」と「フレーム」の分離


↑まずは「電源ボタン側」の「ツメ」から取り外そうと思います。電源ボタン側には付箋を貼った位置の2箇所に「ツメ」があるので・・・


↑ツメとツメの中央付近にヘラを差し込みます(ツメがある位置にはヘラが入らないので、比較的ヘラを入れやすい中央を選んでいます)。


↑但し、すき間が非常に狭くて薄いヘラでも1mm程度しか差し込めません。ヘラをさらに奥まで差し込む為には・・・


↑差し込んだヘラをカバー側(赤矢印方向)に向かって押してあげると・・・


↑カバーが歪んで少しすき間ができるので、そのすき間を利用してこじるように少し力を入れてあげれば・・・


↑さらに奥までヘラを差し込むことが出来ると思います。
ヘラを奥まで差し込んだら・・・


↑差し込んだヘラをテコの原理で持ち上げるように回転させればフレーム部分が押し出され、固定されていた2ヶ所(付箋を貼った場所)の「ツメ」を外す事ができました。


↑ツメを外す前。


↑ツメを外した後。わずかですが内側のフレームが外側へ飛び出ているのが分かるかと思います。片側のツメを外しただけの段階では、まだこの程度の飛び出し具合ですがこの後反対側(非電源ボタン側)のツメも外すとフレームを引き出す事が出来るようになります。


↑「非電源ボタン側」も同様に付箋を貼った2箇所に「ツメ」があるので・・・



↑ツメとツメの中央付近にヘラを差し込みます


↑差し込んだヘラをテコの原理で持ち上げるように回転させ、外側のカバーから内部のフレームを引き出すように「ツメ」を外します。


↑付箋を貼った位置のツメが外れているのが分かるかと思います。


↑ツメを外す前。


↑ツメを外した後。


↑4ヶ所のツメさえ外れればフレームを固定している箇所は他にはもう無いので・・・

↑外側のカバーから内側のフレームを引き出すように手前にスライドさせればフレームを取り出す事が出来ます。


↑「カバー」と「フレーム」を分離する事ができました♪


↑基板側。

ちなみに「カバー」側の「ツメ」は・・・



↑こんなふうになっており・・・


↑フレーム側の・・・



↑溝にツメが噛むようになっているだけなので、引っ張りさえすれば取り外す事が出来ます。とは言え、結構しっかりツメが噛んでいるので、ある程度の力が必要です。カバーもフレームも丈夫な素材で出来ているので変に1点に力を集中させなければ割れてしまう事はないかなと思います。

フレームからのHDD取り外し


↑続いてフレームからHDDを取り外します。まずはアクセスランプ用に基板上のLEDから伸びている・・・


↑ファイバーケーブルを引っこ抜きます(特に固定はされていないので簡単に抜けます)。


↑HDD本体は4隅の「防振ゴム」によってフレーム内に収められているだけなので・・・


↑HDDの基板側を上にしてフロント側(画像手前)の防振ゴムを・・・



↑上から下に押し出します(非電源ボタン側へ押し出します)。


↑背面側(画像奥の電源ボタン側)の防振ゴムは押しても動かないので、必ずフロント側の防振ゴムを押し出してください。ここまで来れば後はフレームを持ち上げれば・・・


↑フレームからHDDを取り外す事ができました。

USB変換基板の取り外し



↑最後にSATAとUSBの変換基板を固定している2ヶ所のネジをプラスドライーを使って取り外し・・・



↑HDDからSATA-USB変換基板を引き抜けば・・・


↑分解およびHDDの取り出し完了です♪

中身のHDDは7200回転の「WD80EDAZ-11TA3A0」(CMR)でした


↑取り出したHDDの型番は「WD80EDAZ-11TA3A0」でした。最近出回っている何かと評判の悪いコストダウンされた「SMR(Shingled Magnetic Recording)」と言う記録方式のHDDではなく、安心安定の従来型の「CMR(Conventional Magnetic Recording)」方式のHDDです♪(購入時期により中身は多少変わります。運が良いとより耐久性の高い(価格も高い)ヘリウム充填モデルのHDDが搭載されている場合もあり、CMRモデルやヘリウム充填モデルを狙ってこちらのモデルを購入される方も沢山いらっしゃいます)

また、ラベル上にはHDDの回転数が明記されていませんが、以前書いた以下の記事で回転数を計測した通りこちらのHDDは「毎分7200回転(7200rpm)」のモデルとなります。

取り出したHDDの活用方法


↑取り出したHDDはデスクトップPCの内蔵HDDとして利用するのも良いですし・・・


↑せきねさんはSynology(シノロジー)社の「DiskStation DS118」と言うNAS(Network Attached Storage)を購入し(中古品)・・・



↑こちらの製品(DS118)にHDDを取り付けて、ネットワークで利用できるファイル共有ストレージとして使用しています(MacのTime Machine用サーバ)。

Time MachineであればUSB接続でもバックアップは取れるのですが、ノートPCを使用しているのでネットワーク経由にした方が無線LANで家のどこにいても常時バックアップを取る事が出来ますし、家族で複数台のMacを使っていてもNAS(ネットワーク経由)ならケーブルレスで同時にアクセスする事が出来て便利です。USBケーブルで接続するのと比べるとデータ転送速度は遅くはなりますが、でもTime Machineは初回のバックアップに時間がかかるだけでそれ以降は差分データのみがバックアップ対象となるので遅さはあまり気になりません。毎度USBケーブルを接続するのが面倒でバックアップを取らずに放置してしまう事が多いズボラなせきねさんにとっては、無線LAN(ネットワーク)経由でバックアップが取れる事が何よりも便利で、バックアップを取り忘れる事が無いのでとても安心して使用することができます。また設定さえすれば外出先からアクセスすることも可能です。

まとめ


↑この値段でこの記憶容量なら十分お得なので分解する・しないに関わらず大容量HDDを必要としている方は「WD Elements Desktop」シリーズを検討してみてください。また、紹介した手順で分解を行い中身を取り出せばHDD単体で様々な用途に活用する事も出来るので、安価で無難なHDDを探している方にもオススメです。
大切な思い出(データ)を失ってしまわないようにHDDを活用したいと思います。