こんばんは、お子さまに「工作」の楽しさを知ってもらいたく、タミヤの「楽しい工作シリーズ」を親子で一緒に組み立てて来たせきねさんです。これまではシリーズの中で、工作初心者でも比較的短時間で簡単に楽しく組み立てられるキット選んで購入していたのですが、今回はステップアップを狙って、少しだけ難しいキットに挑戦したいと思います。
ちなみに前回までに組み立てたキットについての詳細は以下の各記事をご覧ください。
ちょいムズだけど絶対作るべき根強い人気のタミヤ2製品
タミヤの「楽しい工作シリーズ」には沢山の名品が存在し、どれも非常に長い期間(余裕で20年以上)販売されていますが、その中でも人気が高くて、大人のせきねさんもずっと組み立てみたかった2製品がこちらです。
↑タミヤ 楽しい工作シリーズ No.107「ショベルドーザー工作基本セット Item No:70107」(定価:税込3,960円)と
↑タミヤ 楽しい工作シリーズ No.115「フォークリフト工作セット Item No:70115」(定価:税込4,180円)です。
パッケージを見ているだけでどちらも明らかに楽しそうでワクワクしますが、いつかこの2製品をお子さまと一緒に組み立ててみたいなと思って、だいぶ前から確保してありました(我慢しきれずに何度か自分1人で作ってしまいそうな気分になりましたが、こらえました(笑))。
どちらの製品も共通して言えるのが、作る過程を楽しめるだけではなく、作った後にリモコン操作のオモチャとしても楽しめるのがこの2製品の良いところです。
さらに後半でご紹介しますが、動作自体も本格的な動きをするので操作しても見ていても楽しい製品となります。
せきねさん家では、まずは「ショベルドーザー工作基本セット」を組み立ててみました。また、例によって今回もお遊びでくだらないカスタムをいくつかしてみましたので、その辺も含めてご紹介をさせていただきます。
マイナーチェンジ前の古い製品もあり
何しろ歴史があって製品の販売年数も長いので、フリマサイト(メルカリやらヤフオク)ではマイナーチェンジ前のだいぶ古い製品が販売されている事も多く、自分の求めているアイテムかどうか買う前に確認が必要です。
マイナーチェンジ前の古い製品でも悪くはないのですが(逆に古い方を欲しがる人も結構います)、ただあまり古いとモーターがサビてて動かない事もありますし、新しい方が何かと改良されていて組み立てやすいですし、むき出しだったギヤが新しい方ではギヤボックスに収まっていたりと組み立て後に遊ぶ際も扱いやすいです。
↑コントローラーの形状も大きく異なり操作性が違います。
お子さまと一緒に組み立てる場合には、やはり新しい方がオススメです。
「ショベルドーザー工作基本セット」
↑いきなり完成画像ですが、完成時の全長は約220mm、幅105mm、全高84mmとそこそこの大きさです。
↑パッケージ側面の説明書き。
その場で旋回できたり(小回り抜群)、戦車のようなキャタピラの走破性は非常に高く、ちょとした段差でも乗り越えることが可能です。
↑この図では表現されていませんが、ショベルですくった物をただ高く持ち上げるだけでなく、一定の高さから落とす際のシャベルの動きもよくできています(後半で動画を用意しているので、動きをぜひご確認ください)。
↑「ショベルドーザー工作基本セット」の中身はこんな感じ。パーツ点数がそこそこありますし、ネジとギヤの多さに組み立て前から正直ちょっと不安になる可能性はありますが、説明書を見ながら1手順1手順を慎重に進めていけば何とかなると思います。
↑組み立て時に必要な工具は意外と少なくて、プラスドライバーとニッパーとカッターのみです。「ハンダ(半田ごて)」は必要ないので、小学校低学年でも親が横でサポートしてあげれば十分組み立て可能です。
↑モーターは3つも使います(これにより複雑な動きを可能とします)。
組み立て時間は? 対象年齢は?
せきねさん家では「小学2年生」のお子さまに組み立ててもらいました。うちのお子は残念ながらあまり器用な方ではなく、説明書の漢字も全然読めないので、親が隣でずっと付きっ切りでサポートをして組み立てを行いました。力のいる作業やどうしてもできない箇所は手伝ってあげて、それ以外は基本的にお子さまに作業をしてもらい、1日1時間ずつで1週間(合計6〜7時間)程かかりました。
グリスを塗る箇所が多く、かかった時間の2,3割はグリスを塗っていたような気がします(「つまようじ」でやたら念入りにチビチビ細かくグリスを塗る子なので・・・)。
この商品に対象年齢の明記はありません。過去にタミヤの楽しい工作シリーズを組み立てた事がある子なら、ある程度組み立てが可能かと思いますが、それでもギヤの枚数が多くて大きさや向きなど間違えやすいので、小学4年生くらいまでは親のサポートが必要かと思います。
「リモコン(リモートコントローラー)」も自分で組み立てます!
ショベルドーザーの車両部分を組み立てるキットと思いきや・・・
↑操作用の「リモコン」も自分で組み立てます!(「えっ〜コレも作るの!?」とお子さまはびっくりしていました。)
画像に写っている緑色の「基板」を見てしまうと急に上級者用に見えてしまうかも知れませんが、先に書いたようにハンダ付け作業は一切なく(配線は購入時点ですでに基板にハンダ済)、単にジョイスティックの接点として基板が必要なだけなので、それ程難しく考える必要はありません。
↑グリスを塗る箇所が細かく指定されていて、それを塗るのにえらく時間がかかりますが、組み立て自体はそれ程難しくはありません。
↑電池の接点となる金具への配線も「穴」に配線を通してねじるだけなので簡単です。
↑とてもシンプルで良くできています。お子さま的にはTVゲーム用のコントローラーを分解・組み立てているみたいで楽しそうに作業をしていました。
車体は木製
↑全てがプラパーツな訳ではなくメインとなる車体そのものは「木の板」を付属の「木工用ボンド」を使って組み立てます(乾かすのにそれなりに時間がかかります)。木の板には、ご覧の通りはじめから「ネジ穴」が開けられており・・・
↑ネジ穴にビスを入れて締めるだけなので、位置がズレる事なく簡単です。
どうせなら「工事車両」っぽくカスタムする
↑普通に組み立てると、きっと画像のように普通に仕上がると思われ、コレはコレで良いのですが、せきねさんはもっとリアリィティーが欲しいと言うか、より「工事車両」っぽさが欲しかったので・・・
↑あらかじめスキャナーで木製の車体をスキャンしておきました(周囲が真っ黒なのは、スキャナーのフタが閉まらず開けっぱなしでスキャンしたからです)。
このスキャンした画像を「型紙」にして・・・
PCでそれっぽくお絵描きをして印刷して両面テープで貼り付けた結果・・・
せきねさんオリジナル「関根建設」車両の完成
↑日本の工事車両のと言えばこのカラーリングでしょ!(背景は我が国ではありません・・・)。
↑小学2年生で、まだ漢字の意味がイマイチ分からなったお子さまは、パッと見それっぽくなってとても喜んでおりました。
ぜひオリジナルデザインの車体に挑戦して色々な情景で遊んでみてください。
「スパイラルチューブ」で操作性向上
↑この製品は無線のラジコン(ラジオコントロール)ではないので、コントローラーから出ている2本(正確には8本)の有線ケーブルが結構邪魔で、お子さまがショベルドーザーをクルクル動かして遊んでいるとケーブルが絡んでしまいます。そんな時にオススメなのが・・・
↑配線をまとめる時に使用する4パイ(直径4mm)程度の「スパイラルチューブ」です。
(せきねさんが使ったのはエーモンのITEM No.E369「コイル型配線バンド」)
↑ごちゃごちゃしていた配線がスッキリしました。操作性も向上しお子さまが遊びやすくなりました♪
空きの「1チャンネル」を活用してお遊び機能を追加する
↑説明書をよく読むと、リモコンからの配線の内「左側コードの青・黄コードは切りとります」と書いてあり、使用しない配線である事が分かります。
↑元々この製品のパッケージには「3チャンネルリモコン」と書いてあり、これはマイナーチェンジ前の旧製品のリモコンが・・・
↑「3チャンネル」のリモコンだった為なのですが、マイナーチェンジの際に汎用性の高い「4チャンネル」のリモコンが採用された関係で「1チャンネル」分が余ってしまい、動作上特に必要が無いので説明書には切断するように明記された訳です。
(動かすモーターは3つなので3チャンネル)
ですが、せっかく「1チャンネル」分が余っているのであれば、コレを使ってカスタムをすればもっと面白い作品に仕上げられそうです。
↑使用していない「1チャンネル」の配線の電圧は2.8ボルト(乾電池1個あたり1.5Vなので2個で合計約3V)、この電圧で動作する何かを取り付けてあげれば、1アクション分余計な動きを楽しめます。
もう1つモーターを取り付けて無駄に「扇風機」みたいにしても良いですし、3Vで点灯する「LED」を取り付けてクルマのライトのように光らせても面白そうです♪
ブザーを取り付けてクルマの「クラクション(ホーン)」にする
↑せきねさんは空きチャンネル活用の為にELPAの「ミニブザー(HK-MB015H)」を取り付ける事にしました。
ELPAのこのミニブザーは定格電圧「1.5V」ですが・・・
↑動作電圧範囲が「DC1.0〜10V」と幅広い電圧で利用できるのが便利です(1個持っていると工作する時に色々遊べます)。
↑ブザー自体がコンパクトで背面が平らなので設置もしやすく、音色も電子工作でよくありがちな「ピーピー」と言う音ではなく、「ブーブー」と言う音色なのでおもちゃのクラクションには持って来いです(ブザー音は後半の動画でご確認ください)。
↑余っていた青・黄コードにブザーの配線を接続して、ブザー本体を車体の背面に両面テープで貼り付ければ「クラクション」機能の追加完了です(簡単♪)。
我が家のお子さまは何気にこのクラクション機能が一番お気に入りなようで、うるさいくらいに「ビービー」鳴らして遊んでくれています。
アイデア商品「単一のつもり」で遊べる時間を2倍に伸ばす
↑ショベルドーザーは駆動電源として「単1乾電池」が2本必要です。「単一乾電池」ってごく一部のオモチャや古めのラジカセとかでたまに見かける程度のマイナーなサイズで、買い置きをしているお家は少ないかと思います。
「単1乾電池」を使用したい場合、最近はきっと多くのご家庭で・・・
↑「電池スペーサー」を使用して、単3から単1にサイズ変換をして使っている事が多いかと思います。コレはコレで便利なのですが、そもそも「単1」サイズが使われる理由は「大容量で長時間」使用する為です。ですから、モーターが3つも付いてるオモチャや大音量で電力消費が激しいラジカセなどに単3乾電池で使用すると割と短時間でバッテリー切れになってしまう可能性が高いです。
そんな時は・・・
↑複数本の電池を入れる事ができるアダプターを使用すると便利です。
(画像は大作商事株式会社さんの「単1のつもり」と言う商品)
↑よくある1本だけが入るスペーサーと違って2本の単3電池を入れる事ができるので、1本だけ入れるスペーサーと比べて約2倍の長持ちが期待できます。電池は直列ではなく並列で接続される為、電圧は1本の時と同じでモーターや機器に大電流が流れる事はなく、電池を2倍に増やしたからといって故障する事はありません。
また、このスペーサーの良い所は・・・
↑必ずしも「2本」入れる必要はなく、よくあるスペーサーと同じように「1本」だけでも使用する事が可能なので、必要に応じて使い分ける事ができます。
↑この手のアダプターが1セットお家にあると、オモチャや懐中電灯など色々使えて便利なので気になる方は試してみてください。
動作時の動画とクラクション
組み立てたショベルドーザーを実際に動かした様子、取り付けた「クラクション(ミニブザー)」の音などを撮影してみましたので、よろしければ以下の動画をご覧ください。
今時、無線の「ラジコン」ではなく「有線ケーブル」なので、車体の近くで遊ぶ必要はありますが、無線だと一気に価格も上がりますしサイズも大きくなる事を考えると(車体とコントローラーの両方に電池が必要)、有線で十分だと思います。
工作の上級者の方だとラジコン化(無線化)している方もいるので、もっと色々工作の勉強をしていつか無線化できれば良いなと思います。
まとめ
今回組み立てたタミヤの「ショベルドーザー工作基本セット」は、ギヤーボックスの組み立てなど少し複雑な箇所もあり、初心者からのステップアップや中級者以上向けで、組み立てにもある程度時間を要しますが、職場から帰宅後に毎日1時間ずつお子さまと一緒組み立てを行ったせきねさんには、すごく楽しみな時間で、毎日ワクワクしながら一緒に組み立てをする事ができました。
少し難易度がある分、完成した時の達成感や満足感はより大きいですし、1チャネル分余っているおかげで説明書には載っていない工夫ができたり、とても作りがいのある製品でした。
キットの完成度も高く、作って終わりではなく組み立て後も楽しめるオススメの製品です。